植物の種を発芽させる方法

Zip loc dream. #1 -発芽抑制物質-

こんにちは!WASABIです😋

最近お問い合わせの中で初めての家庭菜園で「発芽が上手くいかない」「引き出しでの温度管理が難しい」など多数ご質問頂いております。

突然ですが皆さん、不思議に思いません?果物の種は水分を与えると発芽するのに、スーパーに並んだ果物の中には水分がたっぷりあるはずなのにどうして発芽していないんでしょうか!!

実は発芽を待った種たちは”ある存在”によって”抑制”されていたのです!

一昔前までは水分を含ませたガーゼに種を撒き、それを真っ暗な引き出しの中で保管をする、いわゆる”引き出し発芽”と呼ばれるものが主流とされていました。四季とりどりの日本に住む私はこの”引き出し発芽”を信じ、そして幾度となく悩まされて来たのです。そもそも一人暮らしの男性で家にガーゼを持ってる方は少ないでしょう。安心してください、家にある物だけでもっと簡単に発芽させる方法があります!

植物を育てる前は夢が膨らみますよね。どんなライトを使うのか、それとも太陽の下で燦々と育てるのか。アナタだけのプライベート菜園の計画を頭の中にある白紙のノートに書き出している事でしょう。道具が全て揃い、ホームセンターで買っておいた種を引き出しで発芽させたいのに失敗してなかなか上手くいかず夢が何日も先延ばしになった事を覚えています。

夏の暑い日に引き出しにしまったまま出かけて腐らした事、密閉容器を使わずに朝起きたらガーゼを枯らしてしまい苗もカリカリに、、

四季とりどりの日本では室温や湿度も様々で、私のように普段仕事をしながら一人暮らしでの家庭菜園、帰ったら自炊や洗濯が待っていて洗い物をしないとまず料理が始められない、、、

スケジュールが重なってしまい種を引き出しにしまった事すらも忘れてしまう事もありました。本当に菜園者失格です、、

私は初心に戻り発芽のメカニズムを学ぶ事で、皆んなの夢の詰まった種を”引き出し”ではなく”zip loc”にしまう事にしました。

-発芽のメカニズム、発芽抑制物質-

種は自然界のどの季でどんな環境で実がなるかによって発芽条件が変わって来ます。種子は吸水によって活動を開始しますがこの吸水とは3段階の過程に分かれておりどの段階であれ、水切れが起こると種は発芽しません。第一段階は種子の生死に関わらず行われる物理的吸水過程。第二段階では生理的吸水と呼ばれ、種々の代謝が変化し生理的変化が見られます。第三段階は成長吸水過程と呼ばれ、根の発生に伴う吸水過程でこの段階から植物は急速に成長を始めます。特に面白いのは、バラ科のように秋頃に結実する植物は種冷蔵してやるだけで冬が訪れたと錯覚し発芽しやすくなります。土に落ちた野生の種は完熟後しばらく発芽せず「休眠」と呼ばれる状態に入り一定の低温期間を経験しないと発芽が起りません。先ほど発芽を待った種たちは”ある存在”によって発芽を抑制されていると言いましたが種子が休眠している多くの場合、成長を抑制する物質”アブシシン酸”という植物ホルモンが種中に多く含まれることが原因であり、逆に成長を促すホルモンである”ジベレリン”などが足りなかったりなど様々な要因がありジベレリンはアブシシン酸による阻害を抑える働きもします。したがって、秋頃に結実する植物は人工的に低温を経験させる事によりいつでも発芽させることができるようになるのです。 

 -Zip loc dream-

さてご紹介するのは”ジップロック”を使った発芽の簡単な方法!

その名もジップロックドリーム”!!

あなたのその夢を何処にも逃さないよう、一緒にジップロックに閉じ込めましょう!

-はじめに-

我流ですのでご自身の育てたい品種によって割愛を願います。先日トマトの種を水に浸し1カ月冷蔵すると糖度が増えると聞いたので、今回はその実験も踏まえてブログを書かせて頂きたいと思います!使用するのはトマトですが秋頃に結実する短日植物などの発芽方法としてもご利用頂けます。

 

  用意する物 ※冷蔵庫はある前提 

:ジップロック

: キッチンペパー

: 水

: 遮光ケース

: 育てたい植物のseed(今回はカンミというミニトマトを使用します

: 今回は見やすいようにガラス容器を使用してますが普段はジップロックで事足ります

 -今回使用するストレイン-(品種)

 ヒゲが生えていて可愛いです。今回は友人の農家様から譲っていただいたミニトマト、甘味(かんみ)という品種を発芽させたいと思います!糖度が高く酸味が少ない、小ぶりでまん丸に実るミニトマトで発芽生育共に20〜30℃適温と比較的育てやすい品種だそう!

いつも育てる植物には名前を付けて育てるようにしています。今回は実験の発芽方法を題してこのトマトを”Zip loc dream”と名付けました!なんでも愛着って大事ですよね。名前を付けて可愛がり話しかけると、どこか分かってくれている様な気がします。心のメディテーションにもなりますので是非試してみて下さい!

   

※実験メモ:

なぜ、トマトの種を水につけて冷やすと果実が甘くなるのでしょうか。 種に水分を含ませる事により種に蓄えられたデンプンを糖化し(甘くなる)酵素が作られます。冷やされる事により、この糖化した酵素を作る能力が活性化され、果実も甘くなるとゆう原理だそう

 それでは初めて行きましょう!

 

-ステップ1- 種の保管方法

種を冷蔵庫で1週間ほど保管し発芽抑制解除処理をします。

テクニック:秋頃に結実する植物の種は冷蔵庫で保管する事で冷蔵庫から出せば発芽抑制解除処理が完了しておりすぐに発芽させる事が出来ます。

※バラ科のように秋頃に結実する植物は種を2日〜1週間冷蔵すれば発芽抑制解除処理が出来ます。この段階は秋頃に結実する植物は種に限り有効です。

-ステップ2- 種を水につける

さて冷蔵庫で種を冷やし始め約1週間が経ちました。

種を入れた密閉容器( 今回は見やすいようにガラス容器を使用してますが普段はジップロックで事足ります水を入れ冷蔵庫で更に一晩寝かします

-ステップ3- 発芽に向けて準備をします

さて一晩が経ちました。

キッチンペーパーとジップロックを用意し、冷蔵庫から容器を取り出します。

容器から種だけを取り出しキッチンペーパーにのせ、ジップロックに入るサイズに折り畳みま水分を含ませます。水分を含んだペーパーをジップロックに入れ密封します。

テクニック:発芽には少し酸素が必要な品種もあるので、この時あまりヒタヒタにし過ぎない様にしましょう。

 

 -ステップ4- 夢を閉じ込めましょう

発芽抑制解除処理を経て普通に発芽させたい方はこのステップまで!

通常発芽までは暗場で保管します。引き出しにしまってしまうと引き出しのある部屋の温度管理をする必要がある為、私はジップロックをさらにケースに入れ常に自分の近くに置いておく事で管理しやすくしています。

普段はリビング、寝る時は寝室で共に過ごし長時間で出かける場合はケースに入れて外に持ち出す事もあります。

 テクニック:発芽は湿度や温度に左右されやすいです。発芽までは1日1回は中の空気を新鮮なものに入れ替えてやり水分が足りていたいと感じたら水を与えましょう。

種が発芽するまでは適温を好むあなたの近くに置いて保管しましょう。 

-ステップ5- トマトを甘く育てたい方はここからが重要

ステップ4で出来上がった物をそのまま冷蔵庫で更に1ヶ月保存します。

中に変化がないないか2日に1回は確認してあげましょう。

さて今日はここまで。1ヶ月後にまたお会いしましょう!

ご愛読ありがとうございました! 

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